Docurain Labo

Docurainサービス開発日記

チラシ・カタログ等の全面印刷PDFを作成できるようになりました

Docurain開発チームの矢森です。

チラシやパンフレット、カタログ、ポスターなどの全面印刷用(フチなし)のPDFが作成できるようになりました。 商業印刷設定に必要な仕上がりサイズや裁ち落とし領域が設定可能となり、つまりDocurainを簡易DTPソフトとして使用できます。

こちらが今回追加された商業印刷設定の機能を使用してDocurainにて出力したPDFです。 こちらからダウンロードできます。 f:id:yutay:20200522105419p:plain

Acrobat Readerにて確認すると裁ち落としサイズ、仕上がりサイズがガイドライン(青・緑)で表示されています。いわゆるデジタルトンボです。

実際に印刷会社様へデータを送って印刷をする際にはトンボが必要となることが多々あります。 このデジタルトンボが設定されていると、PDFのページサイズを変更し余白部分を作成後にデジタルトンボを元にトンボ(トリムマーク)を追加できます。 以下はページサイズを変更しトンボを追加したPDFです。 f:id:yutay:20200522105524p:plain

ページサイズを変更することでトンボを表示するエリアを追加し、トンボを追加しています。

PDF出力に使用したテンプレートは次の通りです。 実際のサンプルはこちらからダウンロードできます。 f:id:yutay:20200522105529p:plain

1,2行目でカスタムサイズを設定しています。 幅:216、高さ:303は仕上がりサイズのA4(210x297)に裁ち落とし領域を天地左右に3mmずつ設定するためのサイズです。

裁ち落とし領域を6mmにしたい場合は、

  • 天:6mm、地:6mm → 210 + 6 x 2 = 222
  • 左:6mm、右:6mm → 210 + 6 x 2 = 309

なので、

#set($paperWidth=222)
#set($paperHeight=309)

と設定します。

上記サンプルのA3〜A5のセルには余白調整や、裁ち落とし(塗り足し)領域の設定を記述しています。 各用紙サイズ(A3,A4,B5)で調整済みのテンプレートを既に用意済みです。よって実際にゼロから作成することは不要ですが、技術的に解説します。

以下は横・縦の余白調整のための値です。細かく確認・調整をして余白が出力されないようにします。

#set($bleedWidth = 2.0)    ## 横の余白調整値
#set($bleedHeight = 14.4)  ## 縦の余白調整値

以下は裁ち落とし(塗り足し)領域の幅・高さの値です。それぞれ3(mm)です。
(サンプルテンプレート内ではA5セルは非表示行となっていますので再表示で確認できます)

#set($trimWidth=($paperWidth.sub(210))/2)
#set($trimHeight=($paperHeight.sub(297))/2)

あとは#PDF_PROPERTY を使用して、各値をそれぞれ設定し完了です。

  • メディアサイズ(print.media.width/print.media.height)
  • 縦・横の余白調整値(print.bleed.x/print.bleed.y)
  • 裁ち落とし(塗り足し)領域の幅・高さ(print.trim.x/print.trim.y)

を指定する例は次の通りです。

#PDF_PROPERTY("
  print.media.width=$mediaWidth, print.media.height=$mediaHeight,
  print.bleed.x=$bleedWidth, print.bleed.y=$bleedHeight,
  print.trim.x=$trimWidth, print.trim.y=$trimHeight
")

今回使用したサンプルのテンプレートとデータ(JSON)もこちらからダウンロード可能です。 ぜひアカウント無料登録してお試しください。